上原浩治に聞く Q.18 どうやれば不安に打ち克てますか?
不安は考え方ひとつで、ポジティブな原動力にもなる。上原投手、至高の哲学
不安だからこそやるしかない
――失礼な言い方かもしれませんが、それこそ一般のビジネスマンに比べればたくさんのお金を稼いでいて安泰、という気もするのですが。
うーん……。これは個人的な感覚でぜいたくなことかもしれないですけど、お金があれば幸せかって言えばそうではないと思うんです。
もちろん野球は好きでやっていることですからそれを仕事にすることができて幸せなのかもしれないですけど、それでもたくさん我慢していることもあればつらいこともある。僕の野球が終わってから、そういったことから解放されて毎日楽しく過ごしたい……と考えたとき、そのためにどうしたらいいのか、どうするべきなのか、僕にはなにもないんじゃないのか、というのはやっぱり不安になってくるものですね。
――これまでのお話で、オフの間が特に不安を感じると言われていました。
そうですね。
今年の場合は前年(2015年)をケガで終えていて、ずいぶん試合で投げていないですし、悔しいシーズンだったので特に不安がある。でも、その反対で良い成績をあげた翌年は不安もなく臨むことができるかって言ったら、結局不安なんですね、残念なことに(笑)。
――改めてその不安とはどんなものですか?
これはもう簡単で、「来年きちんと結果を残せるだろうか」ということに尽きますね。
対処法ではないですけど、まあでもだからこそ練習をするんですよね。不安だからやるしかない。打ち克つ方法、というわけではないかもしれないですけど、やるしかないですからね。
明日の第十九回の質問は「Q.19 監督やコーチなどの評価が気になって不安を覚えるようなことはありますか?」です!
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